<Header>
<Author: 高適>
<Title: 邯鄲少年行>
<Format: 格式不明>
<Year: 1964>
<BookName: 唐詩選　上>
<Translator: 斎藤晌>
<style: 現代文無假名>
<style2: 日本現代譯文無假名標注>
<TranslatedTitle: 邯鄲少年行>
<BookPage: 112>
<UsedPage: 1>
<Feature: 1, 4>
<End Header>
<Poem>
邯鄲城南游俠子，
自矜生長邯鄲裏。
千塲縱博家仍富，
幾度報讐身不死。
宅中歌笑日紛紛，
門外車馬常如雲。
未知肝膽向誰是，
令人却憶平原君。
君不見今人交態薄，
黃金用盡還疎索。
以茲感歎辭舊遊，
更於時事無所求。
且與少年飲美酒，
往來射獵西山頭。
<End Poem>
<Translation>
邯鄲城の南に住んでいる男伊達の若者は、自分が生粹の邯鄲兒で、邯鄲で生まれ邯鄲で育ったことを自慢している。彼は、あちらこちらと多くの賭場に出入して思う存分ばくちをうったが、まだ祖先傳來のわが家の財産はへっていない。また何度となく人のために仇をうってやったが、負けたことがないので、まだ死なずに生命を全うしている。家のなかでは、毎日毎日酒宴をもよおし、ぅたう聲や笑う聲がにぎやかだ。交際も廣いから、門前には訪問客の車や馬が雲がむらがるように集まってくる。しかし、まだ心の奥底をかたむけて、この人のために盡くしたいという相手に出逢ったことがないという。彼は、こういった。昔、義俠をもって天下に名をとどろかした趙の公子の平原君のことがしたわしいではないか。あのお方もこの土地に生まれ、この土地に育った人間ではなかったか。ああいう大きい人物はもう二度と出てこないのであろうか。まったく同感だ。まあ見たまえ。當世の人間の、あの輕薄きわまる交際っぶりを。金のあるあいだだけのおつきあいだね。金をつかいはたしてしまえば、もとのそっけない態度にもどって寄りつかなくなる。それっきり他人になってしまうわけさ。そこで、わしもつくづくと感ずるところがあって、以前からの交友をことわってしまった。こういうふうに過去を清算した以上、もう世間で地位や名譽を得ようとか官界で權力をにぎろうとかいう考えは棄てることにした。まあしばらく、この邯鄲の若者といっしょにうまい酒を飲んで、それから西山へ出かけて狩りでもしてくらそうと思う。
<End Translation>
<Formatted Translation>
邯鄲城の南に住んでいる男伊達の若者は、自分が生粹の邯鄲兒で、
邯鄲で生まれ邯鄲で育ったことを自慢している。
彼は、あちらこちらと多くの賭場に出入して思う存分ばくちをうったが、まだ祖先傳來のわが家の財産はへっていない。
また何度となく人のために仇をうってやったが、負けたことがないので、まだ死なずに生命を全うしている。
家のなかでは、毎日毎日酒宴をもよおし、ぅたう聲や笑う聲がにぎやかだ。
交際も廣いから、門前には訪問客の車や馬が雲がむらがるように集まってくる。
しかし、まだ心の奥底をかたむけて、この人のために盡くしたいという相手に出逢ったことがないという。
彼は、こういった。昔、義俠をもって天下に名をとどろかした趙の公子の平原君のことがしたわしいではないか。
あのお方もこの土地に生まれ、この土地に育った人間ではなかったか。
ああいう大きい人物はもう二度と出てこないのであろうか。まったく同感だ。
まあ見たまえ。當世の人間の、あの輕薄きわまる交際っぶりを。
金のあるあいだだけのおつきあいだね。金をつかいはたしてしまえば、もとのそっけない態度にもどって寄りつかなくなる。
それっきり他人になってしまうわけさ。そこで、わしもつくづくと感ずるところがあって、以前からの交友をことわってしまった。
こういうふうに過去を清算した以上、もう世間で地位や名譽を得ようとか官界で權力をにぎろうとかいう考えは棄てることにした。
まあしばらく、この邯鄲の若者といっしょにうまい酒を飲んで、それから西山へ出かけて狩りでもしてくらそうと思う。

<End Formatted Translation>